事業をはじめようとする際、【会社を設立する】か【個人事業主】からスタートするのかという選択肢があります。
それぞれメリット・デメリットがあり、すべての方がどちらかに当てはまるというものではありません。
本ページでは会社を設立するメリットとデメリットを説明します。
会社設立のメリット
- 信頼を得られる
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法人を設立するには、登記や必要資金の準備等など、個人事業と比べると準備することが沢山あります。
きちんと準備を行なってきたという点で、評価してもらいやすいといえるでしょう。 - 節税できる
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個人の事業所得は累進課税であり、課税所得が900万円を超えると33%、最高税率は45%になります。
それに対して法人税等は、課税所得がいくら増えても最大約34%と、同じ所得でも税額が低くなる場合があります。 - 融資を受けやすい
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個人事業主と比べて、法人は決算書の作成が義務付けられていることから、財務管理を適切に行っている場合が多いです。
この点、金融機関も融資判断がしやすくなるため、個人事業主より資金調達しやすいと言えるでしょう。 - 決算月を自由に設定できる
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個人事業主は、事業年度は1月から12月と決まっています。
それに対して、法人の場合は自由に決算月を設定できるので、業務の繁忙期を加味して、決算作業の時期を繁忙期からずらすことができます。 - 相続税が節税できる
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個人事業の場合、経営者が死亡すると所有する財産の全てが相続税の対象となります。
それに対して、法人の場合は株主が死亡した際には、株式が相続税の対象となりますが、個人の場合よりも安価な場合が少なくありません。
会社設立のデメリット
- 赤字でも法人住民税が必要
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法人に課せられる税金は【利益に課せられる税金】と【利益とは無関係に課せられる税金(法人住民税均等割)】があります。赤字となった年度でも、【利益とは無関係に課せられる税】が課せられます。
(東京都の場合、法人都民税均等割は年間7万円です) - 社会保険へ加入しなければならない
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法人は、健康保険及び厚生年金保険の加入が必須です。
従業員の社会保険料の半分は会社が負担することとなるため、負担が増加します。 - 設立・運営、解散に費用が掛かる
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会社を設立するためには、定款の作成、登記などが必要で、経費として20万円程度は最低でも必要になります。
さらに、解散時にも会社清算のための費用が必要になります。
メリットとデメリットは上表の通りです。
メリットの中でも「融資・資金調達を行ないやすい」というのは、事業拡大に大きく貢献するため、今後、事業を大きくしたいという方には、特にうってつけと言えるでしょう。