補助金は国や地方自治体が事業投資の一部を補助してくれるので、経営者にとって多くのメリットがあります。
申請は権利なので、申請しなかったからといってペナルティがあるわけではありません。
一方で申請によって制限されるものもあります。
主なメリット・デメリットは下記のとおりです。
補助金のメリット
- 融資と違い返済不要
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補助金は、申請が審査を通過すれば返還不要のお金を受け取ることができます。
融資と異なり、一度受け取れば原則返還する必要がないため、純粋に事業資金の増加となります。 - 事業に必要な資金の大部分を賄える
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補助率が2/3など、事業計画の大部分を補助してもらうことができる、いわば初期のリスクを1/3などに抑えながら新たな事業を開始することができます。
- 事業計画がブラッシュアップされる
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補助金の申請にあたって、新規事業の計画を練るだけでなく、既存事業の状況や自身がおかれているマーケットの状況の分析を行い事業計画を作成します。
既存事業を含め企業全体の事業計画をブラッシュアップさせることが可能です。 - 信用力があがる
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補助金を獲得するためには厳しい審査を通過する必要があります。この審査を通過するだけの事業計画を作成し、文書化できる能力があるということで、副次的な効果ではありますが、信用力があがることが期待できます。
補助金のデメリット
- 必ず受け取れるわけではない
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補助金の財源は税金であり、予算金額にも上限があるため、申請しても厳しい審査を受け、支給されない場合もあります。
- 公募期間が短い
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予算(上限額)や最大件数が決まっており、抽選や先着になる場合が多いです。人気の高い補助金であれば公募期間前に公募を終了する場合もあります。
また支給要件の発表から締切までの期間が短いという特徴があります。 - 補助金を申請してから支給されるまでの期間が長い
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厳しい審査に要する時間が長く、また、採択された後から補助事業を開始する必要があります。補助金の支給はそのさらに後になるため、申請から支給までが1年間程度の長期間になることもあります。
- 補助金は後払いのため、当初資金は準備する必要がある
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補助金の対象となる事業(=投資)は、いったん自己資金で全てまかなう必要があります。補助金が支給されるのは対象となる事業が完了した後です。
つなぎ融資等で補助金が支給されるまでの期間の事業資金を確保する必要があります。